乳腺症

若い方の乳腺組織は活発なホルモンの刺激によって反応性に増えて硬くなっている場合が多く、中には乳腺組織全体がごろごろといくつものしこりのように触れるという場合があります。こういう方の場合多くの方が、生理中に乳房が張ったり、触ると痛かったり、突っ張るような感じがするなどの症状を訴え、中には医療機関を受診する方もいます。このような女性ホルモンに伴う乳腺の反応は正常な反応なのですが、人それぞれで程度に差があり、症状が出る方もいるため、そのような病状に対し乳腺症と病名をつけます。つまり乳腺症とは病名であっても厳密には病気ではありません。乳がん検診ではマンモグラフィーか超音波もやりましたでしょうか？どちらかをやっていて経過観察となっていたのなら心配はいりません。触診でしこりがないとはいえない所見だったため乳腺症とつけたと考えられます。検診が触診だけであったなら、乳腺症では触診で判断できないためマンモグラフィーか超音波のいづれかの検査をお勧めします。しかしこれはあくまで触診では分からないからというだけなので、乳腺症という病名自体は全く心配はいりません。