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妊娠中にアルコールはダメなのは、なぜですか?

相談者:ちかママンさん(27歳/女性)

まだ妊娠しているかは、わかりませんが、妊娠中にお酒はダメとは、なぜダメなのでしょうか? 飲み過ぎると、流産するのでしょうか?それとも、障害を持った子どもになるのでしょうか? もし、妊娠に気付かず、お酒を飲んでしまってた場合、どうなるのでしょうか? ちなみに、生ビール4杯、梅酒ロック3杯、そのほかにも…お酒は強くて、飲みに行くとこんな感じです…

相談者に共感!

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2012/04/09 20:46

飲酒が日常生活にあまりに溶け込んでしまって、なんとなく、『ちょっとだけなら妊娠中でもお酒を飲んでいいのかな?』という気がしますが、実はこれが生まれてくる赤ちゃんに胎児性アルコール症候群という異常をもたらしてしまうことがあるのです。 昔から妊娠中に大量のお酒を飲むと、生まれてくる赤ちゃんに未熟児が多いとか、流産しやすくなるなんてことは良く知られていましたが、少量の飲酒でも赤ちゃんに障害をおこしうることが分かってきました。 胎児性アルコール症候群とは、妊娠中の飲酒によるアルコールの影響で、生まれてくる赤ちゃんに発達障害や行動障害、学習障害などが現れる障害のことです。特有の顔貌があったり、小奇形を伴うことでも知られています。いままでは、妊婦さんの大量飲酒でおこるといわれていましたが、最近、少量でも発生したとの報告もありました。 脳は妊娠中ずっと発達を続けます。そして、非常にデリケートなので、アルコール以外の影響もすぐ受けてしまいますが、特にアルコールの影響を受けると様様な障害が起こりうるのです。具体的には脳が小さかったり、左右をつなぐ脳梁という部分が萎縮したり、形がゆがんだりすることが報告されています。 妊婦さんの飲酒に安全域はないのです。 また、どんな飲み方がいいかとか、食事のときなら良いとか、ゆっくり飲めば良いとか、詳しいことはまだ確かめられていません。とすると、今のところ『安全のため、妊娠中は飲酒しないようにしましょう』としか言えないのですね。   もちろん妊娠中に飲酒したら、絶対障害が出るわけでもないですが、『例えば1回目の妊娠で飲んでも大丈夫だったから、次の妊娠でも大丈夫かな?』というわけではないのです。 妊娠に気付かずに飲んでしまった場合には一時的なものですのでご心配はいらないですが、わかってからはやめましょう。

2012/04/09 21:14