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スキルス性胃ガンについて

相談者:カラダメディカさん(32歳/女性)

よろしくお願いいたします。いくつか質問をさせていただきます。 知人がスキルス性胃ガンだと診断されました…。 30代女性です。 バリウム検査によって発見、再検査でスキルス性と診断、腹空鏡検査をしたところ腹膜や覆水への転移はなく、まずは抗がん剤治療から始めることとなったようです。 やはり、全摘手術よりも抗がん剤治療をまずするものなのでしょうか? 3週間1クールで2回やるそうです。その間に病状が進行してしまわないのでしょうか。 そして、スキルス性はたちが悪い癌のようですが、手術が成功すれば完治の見込みはあるのでしょうか? 未来ある彼女が本当に助かってほしいとねがっているのですが…。

相談者に共感!

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2012/12/17 00:35

こんにちは。ご友人がスキルス胃がんと診断されたとのことで、さぞかし、傷心のことと思います。一般的にがんは、極めて、個人による差が大きく、同じ病名がついても経過は、その方の体力によっても大きく異なることがあります。わかっていることは、これまで、同じ種類の病気にかかった人がどのような治療をして、どのくらい生きることができたかということです。その中で、より多くの人がより長く生きることができるもの、究極的には、より多くの人が治癒することができる治療が、一般的な治療となっています。スキルス胃がんの場合、腹腔鏡で目で確認して、転移がないとしても、目に見えない状況では、転移が認められている可能性が高いとされています。治療法としては、先に抗がん剤を用いて、がんをより少なくした上で、手術に入る治療法、その後、さらに抗がん剤を用いるやり方。手術を先に行い、その後に抗がん剤を行う方法などがあります。手術は胃やその周囲のリンパ節を取るわけですから、体力を消費します。そうすると、手術後に抗がん剤を用いることができるのは、手術から回復してからということになり、結果的に遅れることになります。抗がん剤が効くものは、先に叩いておこうという考え方が、術前抗がん剤治療です。どちらも一長一短なので、どちらがよいということもなかなかありません。患者さんにあわせて、選択をすることが多いと思います。完治の見込みについてですが、手術の成功というよりも、この疾患で、手術を含め、治療をきちんと、受け続けることができるのであれば、5年後にこれまで、生きることができた人は、20~40%程度です。医療は日々進歩しておりますから、このデータがどこまで当てはめられるかわかりませんが、ひとつの参考となるデータはこのあたりになるかと思います。

2012/12/17 01:37