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婦人科

相談者

ホルモン剤

相談者:ウランウランさん(37歳/女性)

過去に稽留流産3回、子宮外妊娠、化学流産を経験しています。ここ1年程妊娠しないので血液検査をしたところ、卵巣機能など特に異常はなかったのですが、D12で卵胞20ミリで排卵検査薬も濃い陽性でしたが内膜が7ミリと薄いため、デュファストン2錠とプレマリン1錠の服用が始まりました。デュファストンは黄体ホルモン剤なので内膜を厚くする効果が期待出来ると思うのですが、プレマリンは卵胞ホルモン剤で内膜症の人にも出る薬ですよね?卵巣機能は20ミリまで自然に育てられ、また内膜が薄い私にはプレマリンはどんな意味で必要なんですか? ホルモン剤の相乗効果のような事でしょうか。また、血液検査で問題がないのに内膜が薄いのは、3回の手術も影響しているのでしょうか。宜しくお願いします。

相談者に共感!

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2016/06/29 13:29

質問、有難うございます。
御本人さん(質問者)のおっしゃるように、妊娠に必要なのは主に、黄体ホルモンです。
しかし、黄体ホルモンばかりが体内に有ると、その反動が生じると考えます。

基礎知識ですが、黄体ホルモン・卵胞ホルモンは性腺(卵胞・黄体)から分泌されるホルモンです。
そして、性腺を刺激するホルモン(性腺刺激ホルモン)という物も有ります。

黄体ホルモンばかりを投与すると、性腺刺激ホルモンは低下します。(刺激する必要が無いと、さぼりはじめます。)
そうすると、卵胞ホルモン・黄体ホルモンの分泌が低下する事は御理解頂けると思います。
しかし、黄体ホルモンは、体外から「投与」されているために、体には十分に存在します。
それに対して、卵胞ホルモンは分泌量低下により、体の中に「不十分な量」しか存在しない事になります。
それでは困りますよね?
以上を踏まえると、卵胞ホルモンもある程度は、体外から「投与」しなければならない事が分かると思います。

また、血液検査で問題が無いとの事ですが、ホルモンが効果を発揮するためには、「ホルモン受容体」の存在が必要です。
ホルモン受容体が少ないと、ホルモンが血液中に豊富にあっても、目的の臓器で必要な仕事が出来ません。
今回については、子宮の「ホルモン受容体」が、手術の影響などで不足していて、必要な仕事(内膜を厚くする)が十分に出来ない状況に有ると考えます。

回答は以上です。
難しい内容ですが、理解はできそうでしょうか。
実は、以前に同様の質問をされた方に、同様の回答をした所、理解が及ばなかったのか、評価を「1」にされました。丁寧に解説したはずなので、自分はショックを受けました。

医学生にとっても難しい内容ですが、頑張って理解して頂けると有り難いです。
どうしても分からない場合は、担当医に図も描いてもらい、説明して頂くのが良いと思います。

他に疑問が有りましたら、気軽に相談して下さい。

2016/06/29 13:51

相談者

ウランウランさん

ありがとうございます。28日の診察で排卵は28日か29日と言われ、プレマリンとデュファストンは29日から10日間の服用です。排卵の状態を見るまでは積極的な投薬は待ちたいと私が申し出た為、このタイミングからの投薬スタートなのでしょうか。普通は服用の時期が違うのですか? 併せて服薬すると乳ガンのリスクが上がるとネットで見て気になってしまいました。

2016/06/29 16:47

プレマリンは、デュファストンと併用することで逆に乳癌のリスクを低減します。単独でプレマリンを続けることのほうが危険ですので、ネットの情報などから誤解をされないよう気をつけてください。また、いずれにしても短期間の内服ですので、まず乳癌のリスクに関してはほとんど問題ないと考えていただいてよろしいと思います。排卵後からの内服によって両方のホルモンを補うという考えなのでしょう。ところで、やはり気になるのは内膜の薄さでしょうか。卵胞が20ミリでもホルモン値が低い場合は内膜は薄くなりますが、やはり手術の影響もあるかもしれませんね。もしそうであれば、なかなか厚くする方法は難しいのですが、内服でいろいろ研究している先生もいらっしゃいますので、主治医とよくご相談のうえ方針を決定してください。

2016/06/29 17:45