硬膜外麻酔に関して

質問、有難うございます。
「背中に注射」といった事も含めて、医療関係者で無い方々にとっては、医療の手技は「信じられない」程、驚きの連続と思います。

背骨では、硬膜の中に、手足の神経をまとめた「脊髄」という大切な物が入っています。
硬膜外麻酔は、この脊髄に間接的に麻酔を加える方法です。
脊髄の神経の数は、腕・足に走る神経の数とは比べ物にならないくらい多いです。
ゆえに、そこにしっかりと麻酔をする事で、大きな鎮痛効果が期待できます。

術後の痛みは、様々と思います。
自分は肩の手術をした事が有りますが、肩に数センチの穴を開けただけで、術後にかなりの痛みが有ったのを覚えています。

実際の他の疾患の手術は、もっと大掛かりで、痛みはより強い物と思います。
硬膜外麻酔を含めた、「高度の麻酔」で無いと、対応するのは難しいと考えます。（硬膜外麻酔は、麻酔科医師にすれば基本的な麻酔かも知れませんが、他科の医師からすれば、高度な麻酔です。）

なお、腕から全身麻酔を行うのは可能ですが、自分が知る限りでは、鎮痛効果を得られると共に、御本人さんも眠ってしまいます。場合によっては、呼吸停止になります。
硬膜外麻酔は、「呼吸可能、意識を保てる、鎮痛効果を得られる」といった理想的な麻酔方法と思います。

回答は以上です。
他に疑問が有りましたら、気軽に相談して下さい。