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内科

相談者

注射への恐怖克服方法アドバイス下さい!

相談者:ひろさん(25歳/女性)

初めまして。
小さい頃から注射が苦手でなるべく避けて通ってきました。
学校や就職先での絶対的な健康診断は仕方なく受けましたが、毎回冷や汗や動機、吐き気、めまい、手足の感覚がなくなり横にならないとダメな状態です。個人的にインフルエンザなどの予防接種はもちろん受けた事がありません。
痛みが苦手なのはもちろんなのですが、
それよりも血を抜かれる感覚や、逆に体内に薬を投与する感覚が苦手なのです。。。
また、歯医者での麻酔も同じように気分が悪くなり、吐き気とめまいに襲われました。
その時は殆ど痛みはなく、注射自体の針への恐怖はあまりありませんでした。
そして先日体調が悪く病院へ行くと、急遽避けて通ってきた点滴をしなくてはならない事になり、断れずに不安を抱えながらも点滴をしました。そうしたらやはり不安が襲い、痛みにはなんとか耐えられたので一安心しましたが、5分も経たないうちにめまいと吐き気に襲われ取りやめてもらいました。
吐く寸前でした。ですが先生は点滴で気分が悪くなるのは変だと言っていました。恥ずかしくて二度と行きたくないと思いました。
原因がなにかもよく分からないのが一番悩みです。精神的なものだと周りに言われます。誰も理解してくれません。精神科に行ったら解決できますか?
助けて下さい。。。

相談者に共感!

1

2018/05/15 00:47

ひろさん、こんにちは。
日常生活に差し支えがでてしまい困ってしまいますよね。

頂いた情報からすると、特異的(個別的)恐怖症、あるいは、
限局性恐怖症、と診断されうる状況かと推測いたします。

特異的(個別的)恐怖症、または限局性恐怖症は、何かしら
特定の物や状況に対し、異常に恐怖心を抱く障害です。
対象となる物は様々で、例えば特定の動物、高所、雷、暗闇、
飛行、閉所、公衆トイレでの排泄、特定の食べ物の摂取、
血液、注射、外傷の目撃、特定の病気などが挙げられます。
この障害のある人は、対象物や状況を意図的に避けようと
します。血液恐怖のために病院へ行くことを拒否する、飛行
恐怖のために時間がかかっても電車移動にするなどです。

この状況に対して、精神科にかかったとした場合、軽度で
あれば、抗不安薬(安定剤)を注射をうける前や医療機関
にかかる前に服薬を行い、その場面にのぞむ、といった
対応で慣れていくことが可能な場合はあります。それでも
難しい場合は、抗うつ薬(SSRI)を定期的に服薬し、無駄
に不安・恐怖感が高まらない状況を作っておき、必要に
応じて抗不安薬(安定剤)を併用して、その場面に
チャレンジするといった対応になるかと思います。それを
繰り返していくことで思ったより不安・緊張せず、変な
症状は出ないで済むかも、という経験を繰り返すことで
おいおいはそのような薬を減らしていっても大丈夫に
なっていくかと思います。

ですので、日常生活にあまりにも支障をきたしている、
たとえば、今後、お子様がほしいと考えたときに、
採血や点滴をうけることはあるかと思いますので、
そのために治療に取り組む、という考えはありかと
おもいますよ。

回答に納得!

1

2018/05/15 13:00

相談者

ひろさん

とても丁寧で分かりやすい説明をありがとうございます!!以前ネットで個人的に調べた時に上がった病名なので、先生からの文章を見て少し落ち着けました。
先生のる通り今子供が欲しいと思い始めているところでしたので、その前に注射に慣れるように薬を頂いて飲んで挑み、徐々に慣れていけたらと思います。
病院に行ってみようと思うのですがその場合は精神科でしょうか?心療内科でしょうか?
すみません、どうぞよろしくお願い致します。。。

相談者に共感!

1

2018/05/15 15:15

ひろさん、ご返信ありがとうございます。
とても前向きでいい感じですね。

まず、精神科と心療内科についてお話しますね。

精神科は精神疾患を治療する科です。たとえば、うつ病
注射や病院に対する恐怖症、アルコール依存症、
統合失調症、など。かたや心療内科は「内科」です。
ストレス性に悪くなる内科の病気を診る科です。たとえば
ストレス性に胃が悪くなるような胃潰瘍の方、ストレス性
に悪くなりトイレに駆け込んで下痢が続いてしまう過敏性
腸症候群の方、あとは厳重な内科管理が必要な拒食症
の方(身長150cm、体重20kg台など)などです。
ただ、世間の理解はそうではなく、精神科は敷居が高い
心療内科は話を聞いてくれやすく精神科よりもマイルド
なイメージという感じになっているかと思います。多くの
精神科医の先生方はこの精神科に対する敷居を下げる
ため、開業してクリニックを開く際に精神科と併設あるいは
精神科という標榜を避けて、「心療内科」と標榜することが
あります。ですので、開業しているクリニックで心療内科と
かかれているところにかかると基本的には精神科医の
先生が対応することになります。では、私のような本来の
心療内科医はどうしているか、というと、そもそも精神科
ほど、保険点数が高くなく個人で開業すると時間の割に
採算にあいません。そのため、経営が厳しく、難しい
場合が多いため、総合病院や大学病院で「心療内科」
あるいは「心身医学科」などと標榜していることが多い
です。ですので、街のクリニックで心療内科とかかれて
いるところにかかったとしてもほとんどの場合は、精神科
の先生ということになります。ただ、われわれ心療内科医
は内科疾患だけというよりは、結果的に世間のイメージ
も手伝って、入院を要さないような精神疾患を診る機会
はたびたびあります。

つまり、ひろさんが受診を考えた時に本来受診すべきは
精神科となります。ただ、街のクリニックで心療内科と
かかれていても多くの場合は精神科医のため、ふつうに
心療内科、あるいは、精神科(精神神経科)のどちらに
かかっても問題ない、と思います。

回答に納得!

1

2018/05/16 15:00