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婦人科

相談者

切迫流産とガンマグロブリン

相談者:やっこさん(29歳/女性)

先日はおたふくワクチン、風疹ワクチンについてわかりやすく説明していただきありがとうございました。
全く別の件でお尋ねいたします。

私はRHマイナスA型です。
以前不規則抗体の検査をした時には陰性でした。
今回の妊娠に関しては2回妊婦健診に行っておりますがまだ検査をしていません。
5月に妊娠が判明したのですが、不規則抗体の検査やその他の項目の検査も一通り3月に済ませており、母子手帳にはその結果がはってあります。

心配なことは、私は妊娠判明時から切迫流産による出血をしていました。
医師はガンマグロブリンを打ってくれましたが、計算してみると6週後半に打っているようです。注射をした際は出血が止まらないという理由で受信した為、エコー診断はなく、心拍が取れていたかはわかりません。
一般的に心配が確認できる頃から胎児は血液を送り始めると医師から聞きました。
万が一、グロブリンを打つ前に心拍が確認できていたならば母体感作が起きているのではないかと不安です。

一方で、妊娠初期に流産した場合は7週以前のものにはグロブリンは接種しないとネットで書いてありました。

次の検診は1ヶ月後です。
医師からはグロブリンの効果は大体3ヶ月なので8月になったらまた打ちましょうと言われています。
ですが、上記のことがきになります。
よろしくお願いします。

相談者に共感!

1

2018/07/11 01:34

やっこさん、こんにちは。
6週後半にガンマグロブリンを打っていただいたということですけれど、ガンマグロブリンというのは抗D(免疫)グロブリンのことでよろしいのでしょうか。通常は妊娠初期に血液型と不規則抗体の検査を行うのですけれど、5月に妊娠が判明して不規則抗体の検査やその他の項目の検査も一通りすでに3月に済ませてあったので早くRHマイナスがわかっていたのですね。妊娠前に何か別件で調べておられたということでしょうか。
RHマイナスの妊婦さんでは、基本的には分娩後72時間以内に感染予防の目的で抗Dグロブリンを注射します。そして、平成22年からは、妊娠28週前後にも抗Dグロブリンを注射することが推奨されるようになりました。
また、そのほかには妊娠7週以降まで赤ちゃんの生存が確認できた自然流産後、妊娠7週以降の人工流産・異所性妊娠後、腹部打撲後、妊娠中の検査・処置後(羊水穿刺、胎児外回転後等)でも抗Dグロブリンを注射するということになっています。(産婦人科診療ガイドラインー産科編2014 日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会編)
ご相談では、妊娠6週の切迫流産で注射をされているようですけれど、切迫流産という状態でその必要性があったのかどうかは直接診ていないため、解かりません。この週数で抗Dグロブリンを注射したこと自体の問題はないと思います。ただ、ヒトパルボウィルスB19などのウィルスが除去できていない可能性があり、そういった感染のリスクについての説明はありましたでしょうか。
以上、切迫流産での抗Dグロブリンを注射する必要があったのかどうかには疑問が残りますけれど、感染のリスクをのぞいては赤ちゃんに悪影響を及ぼすようなことにはならないと考えます。
少しわかりにくい文章になってしまったかも知れませんけれど、ご参考になれば幸いです。

回答に納得!

1

2018/07/11 06:39

相談者

やっこさん

お返事ありがとうございます。
ガンマグロブリンは抗 Dガンマグロブリンのことです。失礼いたしました。
また、今回の妊娠はタイミングで妊娠しましたが、主人の精子の数が少なかったために精子凍結をする予定でした。その際に一通りの血液検査を済ませた次第です。
それが3月のことでしたが、4月の排卵で自然妊娠に至りました。

ガイドラインでは妊娠7週以降の流産などでグロブリンを打つとのことですが、心拍の確認は6週ごろから取れてしまう人もいると思うんですけど。。。
確認取れ始めの胎芽の血液量では母体感作はまず起こらないと考えられているのですか?

また、切迫流産についてはずっと少量の出血が続いていたために胎児と母体の血液が混ざり合うと感作を起こすとの説明を主治医からされました。
感染のリスクに関しては初耳です。

母体感作を起こして胎児を攻撃してしまわないかがすごく心配です、

相談者に共感!

1

2018/07/11 09:39

こんにちは。
妊娠6週くらいで心拍が確認できてから妊娠届をして、母子健康手帳の交付を受けることが多いと思います。母子健康手帳の無料券で妊娠初期の血液検査を行いますので、血液型がわかるのはそれからということになります。それまでの時期に切迫流産の状態になる方もいますけれど、血液型がわかる前の段階ですので、抗Dグロブリンを注射することもないと考えられるのです。
今回はたまたま早く血液型がわかっていたので、そうした処置をとられたのかと思います。切迫流産については、子宮の外に向かって出血していたのか、あるいは絨毛膜下血腫の状態だったのかはわかりません。通常でも胎児の血液が母体にごく少量流入するということが知られていますけれど、切迫流産の状態で胎児と母体の血液が混ざり合うかどうかについては解かりかねます。感作するというのは、胎児赤血球が母体に流れ込むことによるものです。妊娠7週で心拍確認後の時期には胎児赤血球が作られると考えられ、それ以後に起こる様々なイベントのあとでは感作予防の目的で抗Dグロブリンを注射するのです。いずれにしても、抗Dグロブリン注射が胎児に影響することはないでしょう。感染症については、抗Dグロブリン注射に伝染性紅斑の原因ウィルスであるパルボウィルスB19が除去されずに混入している可能性が否定できないので、その説明を行った上で注射するというように理解しています。実際に感染する確率は、ごくまれであると考えます。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6343407X2066_1_08/

回答に納得!

2

2018/07/11 10:16

相談者

やっこさん

お早いお返事ありがとうございます。
そうなのですね。
グロブリン注射によって胎児に影響がないことはよくわかりました。

今回は胎児心拍数確認よりもグロブリン注射が先だったかどうかが定かではないのですが、
私の血液の中に胎児を攻撃する抗体ができている可能性は極めて低いと考えてよろしいでしょうか。

心拍数確認のほうが早かった場合、切迫流産中の微量の血液の混じりがあったのではないかと心配です。
ちなみに出血の原因はエコーだけでは分からないとのことで、恐らく胎盤形成途中の出血ではないかとの診断でした。
もしグロブリン注射のほうが後だったとしてもこの時期の血液感作はほぼないでしょうか。

相談者に共感!

1

2018/07/11 10:45

こんにちは。
血液の中に胎児を攻撃する抗体ができている可能性は極めて低いと考えてよいと思います。
理由は、今回6週後半に注射を行ったということですので、時期としては胎児赤血球がRh(D)抗原を発現する妊娠7~8週以降よりも充分に早かったということがあります。
また、おそらく妊娠28週前後に再度抗Dグロブリン注射を打つことになると思いますけれど、その前に間接クームス試験を実施して、胎児血への感作の有無を調べることになると思いますので、確認のチャンスがあります。また、毎回の超音波検査では、胎児水腫の有無も調べられると思います。

回答に納得!

1

2018/07/11 11:07

相談者

やっこさん

ありがとうございます。

胎児の心拍が確認できる=胎児の血中に D抗原ができるということではないのですね。
心拍が確認できたとしても、感作が起こる可能性の D抗原ができるのは7週以降という認識でよろしいでしょうか。

検診は1ヶ月後なのですが、いますぐにでも間接クームスをしてもらいにいったほうがいいのかと悩んでおりました。

相談者に共感!

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2018/07/11 23:25

こんにちは。
胎児心拍が見えるのは妊娠6週に入ってからですけれど、胎児赤血球がRh(D)抗原を発現するのは少し遅れて妊娠7~8週以降というご認識でよろしいです。間接クームスについては、Rh(-)妊婦さんの場合には、妊娠初期に行われる同意義の不規則抗体検査以降、妊娠中期、分娩前の時期に行います。感作している可能性はまずないと思われますので、いますぐに間接クームスを行う必要はないと考えます。

回答に納得!

1

2018/07/12 05:55

相談者

やっこさん

そうですか。

とても安心いたしました。
心拍確認ができた=感作の心配があると思っておりました。

ありがとうございます。

相談者に共感!

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2018/07/12 09:30

こんにちは。
心拍が確認できてから胎児の造血機能が発達を始めるのですけれど、その中で作られる赤血球にRh(D)抗原が現れるのが妊娠7~8週くらいということになります。やっこさんの場合には別の件ですでに血液型を調べられていてRh(D)マイナスがわかっていたわけですけれど、もし妊娠初期から感作が起こる可能性が高いということであれば、妊娠がわかった時点ですぐに血型を調べる必要性があるのですけれど、実際にはそのようなことはありません。
今後も何かありましたら、ご相談をいただきたいと思います。

回答に納得!

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2018/07/12 12:59